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ダニ媒介性疾患に注意~春から秋にかけ、マダニの活動が活発になります~

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0076323 更新日:2020年12月11日更新

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染するといわれ、感染予防策としてはマダニに咬まれないようにすることが重要です。
 春から秋にかけて、マダニの活動が活発になりますので、森林や草地などマダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用する、虫よけスプレーを使用するなど、マダニに咬まれないよう十分な対策を講じて下さい。また、体調の異変を感じた場合は、早期に医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要になります。

 
 
 参照:厚生労働省ホームページ

    重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について<外部リンク>

 

マダニ以外にも注意が必要です。

 平成29年7月24日厚生労働省より、体調不良のネコからの咬傷歴があるヒトが、SFTSを発症し死亡した事例が確認されたと情報提供がありました。
また、今回の事案とは別に、体調不良の飼育ネコおよび飼育イヌの血液・糞便からSFTSウイルスが検出されている例があるとのことです。

 これらの事例は、稀な事例ではありますが、発症したネコやイヌの体液等からヒトが感染することも否定できません。SFTSを含めた動物由来感染症の感染を防ぐために、体調不良の動物等と接する場合は、以下の点に注意してください。

 

 (1)野外の動物は、どのような病原体を保有しているか分かりませんので、野外の動物との接触は避ける。

 (2)動物を飼育している場合、過剰な触れ合いを控え、動物に触ったら手洗いをする。

 (3)動物のマダニは適切に駆除する。

 (4)飼育している動物の健康状態の変化に注意し、体調不良の際は、動物病院を受診する。

 (5)体に不調を感じたら、早めに医療機関を受診し、医師に対してペットの飼育状況や健康状態、また、動物との接触状況を伝える。

 

 参照:厚労省ホームページ

    重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について新しいウインドウで(外部リンク)<外部リンク>

 

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

・SFTSは、平成23年に初めて特定された新しいウイルス(SFTSウイルス)に感染することによって引き起こされる病気です。
 主な症状:発熱、倦怠感、消化器症状、リンパ節腫脹 致死率6~30%
 治療方法:対症療法、有効なワクチンなし
 感染経路:マダニによる咬傷(※感染患者の血液・体液との接触感染も報告されている。)
 潜伏期間:6日~2週間
※マダニは、衣類や寝具に発生するヒョウダニなどの家庭内に生息するダニと異なり、主に森林や草地に生息、全国的に分布している。
 

ダニ媒介性疾患の予防対策

・SFTSはダニ媒介性疾患の1つです。
・ダニ媒介性疾患の感染予防対策としては、ダニに咬まれないようにすることが重要であり、以下の点に注意して下さい。
  (1) 森林や草地などマダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴などを着用し、肌の露出を少なくすること。
  (2) 屋外活動後はマダニに咬まれていないか確認すること。
  (3) 吸血中のマダニに気がついた際は、速やかに病院で処置すること。
  (4) マダニに咬まれた後に発熱等の症状があった場合は、病院へ受診すること。
 

主なダニ媒介性疾患

○日本紅斑熱(4類感染症)
 病原体を保有したマダニに咬まれることで感染し、2~8日の潜伏期間を経て発症し、発熱、発疹、刺し口が主要三徴候であり、倦怠感、頭痛を伴う。発疹は体幹部より四肢末端部に比較的強く出現する。治療法は、抗菌薬の投与。
○つつが虫病(4類感染症)
 病原体を保有した、ダニの仲間であるツツガムシに咬まれることで感染し、5~14日の潜伏期間を経て、典型的な症例では、39℃以上の高熱を伴って発症し、皮膚には特徴的なダニの刺し口が見られ、その後数日で体幹部を中心に発疹がみられる。また、患者の多くが倦怠感、頭痛を伴う。治療法は、抗菌薬の投与。
 
○ダニ媒介脳炎(4類感染症)
 ダニ媒介脳炎は日本ではあまり知られていませんが、世界では決してまれな病気ではありません。ダニ媒介脳炎にはいくつかの種類があり、その主なものとして、ロシア春夏脳炎、中央ヨーロッパ型ダニ脳炎があり、流行地では、この病気にかかるリスクの高い方(野外で活動する機会の多い方など)に対してワクチンの接種が行われることもあります。
 病原体は、日本脳炎と同じ分類(属)のフラビウイルスで、げっ歯類とマダニの間でウイルスが維持されています。 ウイルスを保有するマダニに刺咬されることによって感染します。通常、人から人に直接感染することはありません。 潜伏期間は、通常7~14日です。
  ダニ媒介脳炎の症状は、中央ヨーロッパ型脳炎では、発熱、筋肉痛などのインフルエンザ様症状が出現し、2~4日間続きます。そのうちの約3分の1は、髄膜脳炎に進展し、痙攣(けいれん)、眩暈(めまい)、知覚異常などがみられます。
 ロシア春夏脳炎では、高度の頭痛、発熱、悪心などの後、髄膜脳炎に進展します。発症した場合の致死率は、中央ヨーロッパ型脳炎では1~2%、ロシア春夏脳炎は20%といわれており、回復しても数割の方で神経学的後遺症がみられます。
 日本国内では、平成5年に北海道で1例、平成28年に北海道で1例が確認されています。なお、ダニ媒介脳炎に特異的な治療方法はありません。
 
 ダニ媒介脳炎に関するQ&A
 

熊本県に生息する主なダニについて

 熊本県内には、フタトゲチマダニ、タカサゴキララマダニ、キチマダニ、ヤマアラシチマダニ、オオトゲチマダニ、タカサゴチマダニ、ヤマトダニなどが生息しています。

 

○フタトゲチマダニ

フタトゲチマダニフタトゲチマダニ2
 
○タカサゴキララマダニ
タカサゴキララマダニタカサゴキララマダニ2
 
○キチマダニ
キチマダニキチマダニ2
※ダニの写真は、国立感染症研究所昆虫医科学部提供

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