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草千里公衆トイレ

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004293 更新日:2020年8月1日更新

草千里公衆トイレの写真1

 世界一のカルデラと広大な原野を持つ阿蘇にある草千里は、青い池と鮮やかな緑のコントラストがとけあい、阿蘇の雄大さを感じさせる。
 敷地となった草千里駐車場に斜面から続く芝生の屋根、ガラスと檜のルーバーの壁面で構成された公衆トイレが建つ。
 自然公園内に建物を建てること、阿蘇、草千里という自然とどう向き合うかという課題に、一つの提案をした。

建築概要

 草千里の雄大なランドスケープを楽しむための駐車場に隣接するこの公衆トイレは、草千里を眺める場所を必然的につくり出してしまうのだが、同時に草千里の風景の中へと送り返されるものであるべきだと考えた。この他にも、施設の性格から控えめであることと、駐車場からの視認性の両立。バリアフリーと斜面に建つことの両立。自然公園内の施設であることから、できるだけ木を使用することと、鉄筋コンクリート造であることの両立など、複雑にからまった相矛盾する条件を一つ一つ解きほぐして緊密に関係づけ、環境との隣接性を浮き上がらせようとした。結果、斜面に切り込みを入れ、めくりあげるような構成となり斜面の領域と駐車場の領域の重なりとして空間がつくられることになった。

草千里公衆トイレの写真2草千里公衆トイレの写真3

建築データ

名称 草千里公衆トイレ
ふりがな くさせんりこうしゅうといれ
所在地 阿蘇市
主要用途 公衆便所
事業主体 熊本県
設計者 塚本由晴+齋藤百樹建築設計事務所
施工者  
建築 蔵原建設
電気 帯屋電機商会
機械 長神設備、熊本利水工業、大旭興業
敷地面積 519.67平方メートル
建築面積 106.33平方メートル
延面積 106.33平方メートル
階数 地上1階
構造 鉄筋コンクリート造
外部仕上  
屋根 コンクリートFRP防水のうえ緑化
外壁 ヒノキカーテンウォール及びヒノキ小幅板本実張
施工期間 1997年12月~1998年4月
総工事費 134百万円

建築家プロフィール

塚本 由晴さんの写真

塚本 由晴(つかもと よしはる)
1965年 神奈川県生まれ
1987年 東京工業大学
工学部建築学科卒業
  パリ建築大学ベルヴィル校
1992年 貝島桃代とアトリエ・ワン設立
1994年 東京工業大学
大学院博士課程修了
現在 東京工業大学工学部建築学科専任講師、博士(工学)
主な作品
週末住宅PALETTE、田園に佇むキオスク(くまもとアートポリス'92デザインコンペティション最優秀賞)、ハスネ・ワールド・アパートメント、アニ・ハウス、ミニ・ハウス
受賞歴
1997年 東京建築士会住宅建築賞
1998年 東京建築士会住宅建築賞

PHOTO:宮井政次