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美里町林業総合センター

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004290 更新日:2020年8月1日更新

美里町林業総合センターの写真1

建築概要

 熊本県の林業の町の小さな集会場(延520平方メートル)。地元の木材を用いること、および町のシンボルとなる建物をつくること、を求められた。敷地は山の中に造成された丘の上にあり、周囲に運動公園がある。建物はほぼ平屋で、町民の集まりや軽スポーツのための集会室があり、ミニバレーボールのコート2面分の広さがある。そのスペースをすっぽりと覆うように木の不定形な架構を組み、全体をガラスの直方体のなかに納めている。屋外から見ると、山の中腹に大きなブッシュ(茂み)が人工的につくられたように見える。構造は木とスチールの混構造。外壁沿いに軽量鉄骨の柱(60mm×60mm)を1mピッチに並べ、屋内側の格子状の杉材(120mm×210mm)へ力を逃がしている。屋根においても軽量鉄骨を2mグリッドに並べ、その下層に格子状の杉材を45度振って並べて、両者を結んでトラスをつくり、22mスパンを架構した。トラスの上弦材と下弦材を45度振ることで、天井高の必要な箇所のトラスせいを押さえ、その力をトラスせいの大きい他のトラスへ逃し、直下のスペースの必要にあわせた形状としている。またこの建物にはコンクリートを一切使用せず、木とスチールだけで建物をつくり、建材としての木の重要度をアピールしている。

美里町林業総合センターの写真2美里町林業総合センターの写真3

建築データ

名称 美里町林業総合センター
ふりがな みさとまちりんぎょうそうごうせんたー
所在地 下益城郡美里町坂貫
主要用途 研修施設
事業主体 砥用町(現・美里町)
設計者 西沢大良
施工者  
建築 吉永産業
電気 九電工
敷地面積 1,659.00平方メートル
建築面積 415.40平方メートル
延床面積 520.01平方メートル
階数 地上2階
構造 混構造(木造+鉄骨造)
外部仕上  
屋根 シート防水仕上げ
外壁 杉板下見貼り、キシラデコール
施工期間 2003年9月~2004年7月
総工事費 136百万円(浄化槽含む)

建築家プロフィール

西沢大良さんの写真

西沢 大良(にしざわ たいら)
1964年 東京に生まれる
1987年 東京工業大学 卒業
1987年~93年 入江経一建築設計事務所 勤務
1993年~ 西沢大良建築設計事務所 主宰
2004年 筑波大学大学院非常勤講師、東京理科大学非常勤講師、東海大学非常勤講師
主な作品
立川のハウス、熊谷のハウス、大田のハウス、諏訪のハウス、ショップ・エンデノイ、調布の集合住宅 A、調布の集合住宅 B
受賞歴
1995年 くまもとアートポリスデザイン・コンペティション優秀作品
1995年 SDレビュー'95入選
1996年 SDレビュー'96入選
1997年 東京建築士会住宅建築賞(立川のハウス)
1999年 東京建築士会住宅建築賞(大田のハウス)
1999年 ディスプレイデザイン大賞'99入選(移動する聖地展会場構成)
2001年 東京建築士会住宅建築賞金賞(諏訪のハウス)
2002年 新富弘美術館国際設計競技入選
2002年 勝山市健康福祉センター公開設計プロポーザル優秀賞
2003年 鬼石町多目的ホール”屋内広場”公開設計競技優秀賞

PHOTO:宮井正樹、KAP事務局