令和6年度(2024年度)熊本県献血推進計画について
1 目的
この計画は、「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」(昭和31年法律第160号)及び「第8次熊本県保健医療計画」に基づき、令和6年度(2024年度)に献血により確保する血液の目標量を定めるとともに、献血の推進に関する計画を定めるものである。
2 計画の期間
令和6年(2024年)4月1日から令和7年(2025年)3月31日まで
3 令和6年度(2024年度)熊本県献血目標の設定
本県では、県内の医療機関で使用される輸血用血液製剤の需要見込みを基に厚生労働省が設定した原料血漿確保目標量を受け、次のとおり献血の目標量を設定し、計画的な献血の推進に努めることとする。
なお、献血の目標量を確保しやすくするとともに、感染症等のリスクを低減させる等の利点がある400mL全血献血及び成分献血の推進及び普及に努める。
また、献血の推進には市町村及び市町村献血推進協議会の役割が極めて大きいことから市町村ごとの献血目標を設定し、計画的で安定的な献血者の確保を図るものとする。
献 血 の 種 類 |
令和6年度(2024年度)目標 |
令和5年度(2023年度)目標 |
|||
血液量(L) |
献血者数(人) |
血液量(L) |
献血者数(人) |
||
全血献血 |
200mL献血 |
120 |
601 |
127 |
635 |
400mL献血 |
20,720 |
51,800 |
20,088 |
50,219 |
|
成分献血 |
血漿成分献血 |
8,437 |
14,640 |
7,702 |
13,629 |
血小板成分献血 |
4,340 |
7,779 |
4,225 |
7,677 |
|
総 計 |
33,618 |
74,820 |
32,141 |
72,160 |
(※表示単位未満四捨五入の処理をしているため、合計欄と一致しない場合がある)
4 献血の目標量を確保するために必要な措置に関する事項
(1)献血に関する普及啓発活動の実施
より多くの県民に献血に参加していただくために、市町村、熊本県赤十字血液センター(以下「血液センター」という。)等の協力を得て、地域の実情に応じた啓発活動を行うことにより、献血への関心を高める。
特に、若年層(16才〜39才)の献血者が年々減少しているので、若年層の献血への理解の浸透及び献血体験の促進に組織的に取り組むとともに、より効果的な啓発活動を行う。
また、県民に対し、献血の必要性や血液の利用実態等について、各種普及啓発活動を通じて正確な情報を伝える必要がある。
ア 献血推進キャンペーン等の実施
(ア)愛の血液助け合い運動(7月)
(イ)学生クリスマス献血キャンペーン(12月)
(ウ)はたちの献血キャンペーン(1月及び2月)
イ パンフレット・啓発資材の作成配布
ウ 報道機関及び各種広報媒体による啓発
(ア)テレビ、ラジオ、ホームページ、SNS等での広報
(イ)各種情報誌、市町村広報誌等への掲載
(2)若年層献血者の確保対策
ア 高校生を対象とした普及啓発
市町村、血液センター、献血推進活動を行うボランティア組織等の協力を得るとともに、機能的な連携を図ることにより、学校での献血セミナーの開催、体験学習の実施等、高校生に対して献血に関する理解を深めるための普及啓発を行う。
また、「献血セミナー」等をきっかけとして献血に関心を持った献血未経験者等に、採血事業者が提供する献血Web会員サービス「ラブラッド」への登録を働きかける。
イ 学生献血推進ボランティアと協働した普及啓発
学生献血推進ボランティアの活動を支援し、育成を図るとともに、イベント会場等において協働し、献血に関する知識の普及及び献血の推進を図る。
(ア)熊本県学生献血推進リーダー研修会の開催
(イ)「学生クリスマス献血キャンペーン」、「はたちの献血キャンペーン」等のイベントによる献血啓発活動の実施
(ウ)学内献血への応援
ウ 医療系の大学等への普及啓発
将来、医療従事者になろうとする者に、多くの県民の献血によって医療が支えられている事実や、血液製剤の適正使用の重要性への理解を深めてもらい、献血者の確保・定着を図る。
エ 小・中学校生を対象とした普及啓発
献血への理解を深めてもらうための取組を行う。
(3)企業等における献血の推進対策
企業等に対し、特に20代から30代までの従業員の献血促進について、企業対象献血セミナー等を開催し協力を求める。
(4)複数回献血協力者の確保
献血受付時に複数回献血への協力の働きかけや、平成30年(2018年)10月から運用開始された献血web会員サービスの登録及び利用を促すことにより、次回献血の予約等、複数回献血者への利便性を図る一方、血液センターから会員へメッセージ等を送信することにより、季節的な又は血液型別の血液不足を未然に回避する。
(5)献血功労者の表彰
献血運動の推進に関し積極的に協力し、模範となる実績を示した団体及び個人に対し、厚生労働大臣表彰等への推薦、知事感謝状の贈呈等を行い、献血への継続的な協力を得る。
5 血液不足等緊急時における献血者の確保
血液センターは上記献血web会員サービスの活用等、必要な措置を講じる。それでもなお、不足する場合は、輸血用血液製剤不足時の対応を定めた「血液不足等緊急事態における危機管理対応要項」に基づき、市町村及び関係機関と連携を取りながら、必要に応じて、「血液不足注意報」等の発令、緊急献血の実施等の対策を実施する。
6 災害時等における献血者の確保
災害時等において、需要に見合った血液が確保され、又は献血により得られた血液が円滑に現場に供給されるよう必要な措置を講じる。
(1)九州ブロック赤十字血液センター(久留米市)の一元管理による速やかな血液製剤の供給
(2)熊本県災害対策本部による血液製剤搬送手段の確保
(3)県と日本放送協会との間に締結した「放送要請に関する協定」に基づく献血協力依頼の放送の実施、市町村の協力による臨時献血の実施等による献血者の確保
(4)新興・再興感染症のまん延下の状況であっても、安心・安全な献血環境の保持と献血者への感染症防止策の実施